ろくでなしBLUES
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吉祥寺帝拳高校の前田太尊は毎日ケンカに明け暮れ、時に、美人でグラマーな美咲先生にうつつを抜かす。呆れる恋人の千秋は、偶然、初恋の人・結城一也と出会い、心が揺れ動く。しかし、結城はライバル校の番長で、千...
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吉祥寺帝拳高校の前田太尊はボクサーを目指しながらも、ケンカに明け暮れる毎日を送っている。しかし、恥ずかしいほど純情な太尊は、想いをよせる千秋に、上手く気持ちを伝えられないでいた。ある日、東京の高校生喧...
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後世に伝えたい名作
演技は素人
主演の前田憲作を含め、ほとんどの出演者がど下手くそな演技を一生懸命に披露しています。でも、それもコミカルで面白くしてしまうのがさすが天才那須監督作品です。
那須監督はあのビーバップハイスクールで本物の不良を集めて奇跡の名作を生み出しました。中山美穂や仲村トオルを見出して世に送り出しました。
この作品でも、キックボクサー、空手家、プロレスラーなど現役で活躍中の知る人ぞ知る選手をオーディションで集め、大人気漫画のろくでなしBLUESを実写化させました。
はっきり言って、格闘シーンは原作を遥かに超えてしまっています。
1970年代生まれの格闘ファンが見たら、涙モノの作品に仕上がっています。 -
プロのファイターによるアクションシーン
主人公・前田役にムエタイ世界王者の現役プロキックボクサー前田憲作選手、大ボスの鬼塚役にシュートボクシングのアマ大会チャンプで同じく現役プロのジャイアン池田選手、その他にも脇役に当時の有力選手、若手選手が出演しています。
ある意味アクション作品として、豪華な出演陣で作られている映画です。
当時先行試写会を観に行きました。その際キャスト・スタッフの舞台挨拶で、前田選手が「最後は自分もジャイアン君もマジになって・・・」といった話をなさっていたのが印象に残っています。
それほどにバトルシーンはちゃんと打ち合いをしています。当時は既にカンフー映画隆盛により技斗(殺陣)、ワイヤーアクション、カメラワークで「魅せるバトル演出」が確立されていましたが、この作品では当然ブックはあるながらも素の拳闘が観られます。決めも本物の格闘家によるワイヤー無しの大技ばっちりです。
タイマンシーンがリアルさを含む分、団体の抗争シーンや対モブの抜いた打撃が目立ってしまうのはご愛嬌。
役者陣も、表情の演技が良い小沢真珠さん、アクション俳優の川本淳一さん、コメディリリーフの小兵二軍団が要所でいい味を出しています。
前田選手、ジャイアン選手の演技も堂々としたもので、照れを一切感じさせず役に入っていて驚きます。経歴を知らなければ本業アクション俳優だと思うのでは。
長めのエピソードを尺にまとめる作品の場合仕方ありませんが、どうしてもドラマとして物語性は薄いです。
また、キャストが多い分、所々演技がたどたどしい点は気になるかもしれません。
しかしながら、その辺りも正に90’sヤンキー映画でしょうか。無駄に荒れた学校の表現などは懐かしさを感じます。劇中の小物・映り込むお店と併せて、時代を思い返して楽しむのが現代の鑑賞方法として正解でしょうね。
キャッチコピー「恋にケンカにボクシング」を尺の中で全て消化しているのはお見事。
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作品コメント
吉祥寺帝拳高校の前田太尊はボクサーを目指しながらも、ケンカに明け暮れる毎日を送っている。しかし、恥ずかしいほど純情な太尊は、想いをよせる千秋に、上手く気持ちを伝えられないでいた。ある日、東京の高校生喧嘩四天王のうち、誰が一番強いか決着をつける時がやってきた。強豪・鬼塚に苦戦する太尊。果たして、一騎討ちに勝つことはできるのか。そして、千秋との恋の行方は…?