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深夜のロサンゼルス。フル・スピードで走ってきた車がパシフィック保険会社の前で止まり、肩をピストルで射ぬかれた勧誘員ウォルター・ネフ(フレッド・マクマレイ)がよろめきながら下りてきた。彼は会社の自室に入り、テープレコーダーに向かって上役バートン・キース(エドワード・G・ロビンソン)に宛てた口述を始めた――。数カ月前、ウォルターは会社に自動車保険をかけているディートリチスンを訪ねたが不在で、夫人のフィリス(バーバラ・スタンウィック)に会った。翌日フィリスはウォルターのアパートを訪れ、夫を殺してそれを事故死と見せ、倍額保険を取ろうともちかけた。足を怪我したディートリチスンは、近く開かれるスタンフォード大学の同窓会へ汽車で行く予定だった。最初は当惑するウォルターも、フィリスの肉体の魅力に負けて、ついに計画を手伝う破目になった。保険に入ろうとしないディートリチスンからサインを詐取して保険証書を作った2人は、犯行当夜のアリバイを作って実行に入る。ディートリチスンと同じ服装をしたウォルターは、フィリスの運転する自動車に忍び込み、車に乗った彼を撲殺。代わって松葉杖をつきながら汽車に乗った。展望車に乗り合わせた男がいなくなったすきをついて汽車から飛び降り、自動車で先回りしていたフィリスとディートリチスンの死体を線路に運び、松葉杖を置いて立ち去った。計画は的中し、ディートリチスンは過失死と認められた。だがただひとり、キースが死因を怪しんで調査を始めた。そしてディートリチスンの娘ローラ(ジーン・ヘザー)の恋人ニノ(バイロン・バー)に嫌疑がかかり、ローラも行動を監視され、ウォルターはディートリチスン家に近づけなくなった。ひそかに連絡をとってフィリスと会っているうちに、ウォルターは次第に不安を感じ、ある夜いらいらした気持ちでフィリスと会ったとき、ついに2人の間に争いが起こりフィリスはウォルターを撃つ。ウォルターはピストルを取り上げ彼女を射殺した。――ウォルターの告白が終わったとき、キースが入ってきた。彼にとっては信頼するウォルターであったが、殺人の罪は裁かれねばならない。キースは受話器をとり、警察に電話をかけた。
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作品コメント
深夜のロサンゼルス。フル・スピードで走ってきた車がパシフィック保険会社の前で止まり、肩をピストルで射ぬかれた勧誘員ウォルター・ネフ(フレッド・マクマレイ)がよろめきながら下りてきた。彼は会社の自室に入り、テープレコーダーに向かって上役バートン・キース(エドワード・G・ロビンソン)に宛てた口述を始めた――。数カ月前、ウォルターは会社に自動車保険をかけているディートリチスンを訪ねたが不在で、夫人のフィリス(バーバラ・スタンウィック)に会った。翌日フィリスはウォルターのアパートを訪れ、夫を殺してそれを事故死と見せ、倍額保険を取ろうともちかけた。足を怪我したディートリチスンは、近く開かれるスタンフォード大学の同窓会へ汽車で行く予定だった。最初は当惑するウォルターも、フィリスの肉体の魅力に負けて、ついに計画を手伝う破目になった。保険に入ろうとしないディートリチスンからサインを詐取して保険証書を作った2人は、犯行当夜のアリバイを作って実行に入る。ディートリチスンと同じ服装をしたウォルターは、フィリスの運転する自動車に忍び込み、車に乗った彼を撲殺。代わって松葉杖をつきながら汽車に乗った。展望車に乗り合わせた男がいなくなったすきをついて汽車から飛び降り、自動車で先回りしていたフィリスとディートリチスンの死体を線路に運び、松葉杖を置いて立ち去った。計画は的中し、ディートリチスンは過失死と認められた。だがただひとり、キースが死因を怪しんで調査を始めた。そしてディートリチスンの娘ローラ(ジーン・ヘザー)の恋人ニノ(バイロン・バー)に嫌疑がかかり、ローラも行動を監視され、ウォルターはディートリチスン家に近づけなくなった。ひそかに連絡をとってフィリスと会っているうちに、ウォルターは次第に不安を感じ、ある夜いらいらした気持ちでフィリスと会ったとき、ついに2人の間に争いが起こりフィリスはウォルターを撃つ。ウォルターはピストルを取り上げ彼女を射殺した。――ウォルターの告白が終わったとき、キースが入ってきた。彼にとっては信頼するウォルターであったが、殺人の罪は裁かれねばならない。キースは受話器をとり、警察に電話をかけた。