- 投稿日
- 2021/06/05
ソ連の裏切りとナチスの暴虐を描いた名作
ポーランドは第二次世界大戦で最も被害を受けた国のひとつです。中でもこの映画の題材になったワルシャワ武装蜂起は最大の悲劇でしょう。ワルシャワ市民に武装蜂起を呼びかけたソ連は進撃を停止し、ドイツ軍がポーランド国内軍を殲滅するのを傍観しました。ワルシャワは焦土と化し、20万人以上の戦死者をだしました。映画ではドイツ軍に反撃され追い詰められたポーランド国内軍が絶望的な戦いを続ける地獄絵図が描かれます。この戦いの代名詞とも言える地下水道やドイツ軍の自爆誘導戦車など考証面も正確な描写で非常にリアルです。また、占領下とはいえ平和なポーランドの美しい自然の映像もあり観る者に強烈な光と影の印象を残すでしょう。