ひだるか DVD・Blu-ray(通販) 投稿日2017/02/24 ネタバレ 稀代の力作が今、蘇る!!! ※ このレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。 福岡は歴史的な名画を作った。その名前は 「ひだるか」「ひだるか」とは九州地方の方言で、三池地区(大牟田・荒尾)では「ひもじくだるい」状態の意味。今日アミカスで見た。筥崎まちづくり放談会の主催。テーマは争議。地上波デジタル放送を控えた福岡のテレビ局の有り様とその争議と三池争議がオーバーラップする。第二組合に行った人の心の問題などが良く描かれている。しかも後半には取材する主人公のキャスター自身の父親が三池争議と深く関わっていたことが分かる。(詳細は見てのお楽しみの為に書かない)46年前の争議と今の争議がこんな風に重なっていくというシナリオの力がすごい。映写の前に港監督と現役の福岡の放送局の女性ディレクターのトークがあった。主人公と同じ30台前半の女性でこの映画が決して作り物ではないことを感じさせた。この映画は福岡市とアミカスの助成も受けているという。福岡市とアミカスの担当者にも敬意を表します。6・18毎日新聞の紹介記事の最後はこう結ばれている。http://www.hidaruka.com/img/mainichi6-18.jpg『効率の向上ばかりを考えてリストラが無条件で礼賛される社会はおかしい。経済活動の成果である所得をどう分配するかという「分配論」がもっと重視されるべきではないか。「ひだるか」は問題提起になると思うのだが・・・』確かに世の中に問題を提起している映画だ・・・一般館で見れないのが残念。こういう映画が一般映画館にかかるとき日本の民主主義は成熟したといえるだろう。(2006年。公開当時の観客の感想を監督の港が代理で投稿) もっと見る
花のように あるがままに 在日コリアン舞踊家 ペ・イファ DVD・Blu-ray(通販) 投稿日2016/08/12 ネタバレ 『花のように あるがままに~在日コリアン舞踊家・裵梨花~』 ※ このレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。 在日コリアンの民族の誇りと平和への願い映画は在日二世のペ・リファ(裵梨花)さんが宮崎県を訪ねるところから始まる。役場の人の案内で山奥の水力発電所に向かう。そこは亡き父が朝鮮半島から強制連行されて働かされた現場だった。電力を生産しているダムを見て、ぺ・リファさんは「いまも社会のお役に立てていてうれしい」と涙を流す。父はここの飯場から脱走し、各地を転々として肉体労働に従事した。戦後は岐阜で建設業を興し、9人の子供を育てたのだった。カメラはぺ・リファさんの多忙な日常を追う。彼女は、京都で韓国料理店を営むかたわら舞踏家として母親グループに教え、老人ホームを慰問に回り、各地の学校では人権啓発講師として活動している。彼女はチマチョゴリを着て、笑顔で歌い、踊り、太鼓をたたく。毎日大勢の人と接し、生き生きと動きまわるそのひたむきな表情が美しい。合間に日韓の歴史がフラッシュバックされる。日本は日韓併合を機に朝鮮民族から国土も姓名も言語も奪い、朝鮮人を日本人に仕立てようとした。この映画は、一人のコリアン舞踏家を通して日韓の不幸な歴史を振り返り、現在と未来を考えるスケールの大きな作品である。2つの民族の間に横たわる問題をぺ・リファさんを中心に据えることでわかりやすく、共感できる作品に仕上げた監督の力量に感心した。在日コリアンの悩みや願いは、実は日本人の問題であると気づいた。観終わって、ぺ・リファさんの語る一言ひとことが重く、深く、いつまでも耳に残ったからである。誇り高く生きる在日の人々が差別や偏見を受けず、穏やかに生活できることを望みたい。いや、在日コリアンにかぎらず、すべての人がこの国で不当な差別や偏見に逢うことがないこと。それが成熟した社会の条件であるはずだから、私たちが社会を変えなければならない。多くの日本人に観ていただきたい映画である。 もっと見る
※ このレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
その名前は 「ひだるか」
「ひだるか」とは九州地方の方言で、三池地区(大牟田・荒尾)では「ひもじくだるい」状態の意味。
今日アミカスで見た。
筥崎まちづくり放談会の主催。
テーマは争議。
地上波デジタル放送を控えた福岡のテレビ局の有り様とその争議と三池争議がオーバーラップする。
第二組合に行った人の心の問題などが良く描かれている。
しかも後半には取材する主人公のキャスター自身の父親が三池争議と深く関わっていたことが分かる。
(詳細は見てのお楽しみの為に書かない)
46年前の争議と今の争議がこんな風に重なっていくというシナリオの力がすごい。
映写の前に港監督と現役の福岡の放送局の女性ディレクターのトークがあった。
主人公と同じ30台前半の女性でこの映画が決して作り物ではないことを感じさせた。
この映画は福岡市とアミカスの助成も受けているという。
福岡市とアミカスの担当者にも敬意を表します。
6・18毎日新聞の紹介記事の最後はこう結ばれている。
http://www.hidaruka.com/img/mainichi6-18.jpg
『効率の向上ばかりを考えてリストラが無条件で礼賛される社会はおかしい。経済活動の成果である所得をどう分配するかという「分配論」がもっと重視されるべきではないか。
「ひだるか」は問題提起になると思うのだが・・・』
確かに世の中に問題を提起している映画だ・・・
一般館で見れないのが残念。
こういう映画が一般映画館にかかるとき日本の民主主義は成熟したといえるだろう。
(2006年。公開当時の観客の感想を監督の港が代理で投稿)