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1972年。ギリシャ・エーゲ海カロス島付近で爆撃機が墜落、パイロットは搭載していた核兵器と金属の箱を投下した後、パラシュートで脱出。島に泳ぎ着いた2人は軍に連絡しようとするが、身分を明かすこともできず一文無しの下着姿で途方にくれる。そこへ観光客に化けた軍関係者が続々と集結、投下された金属の箱を探し始める。箱には高度の放射能物質が入っているらしい。その頃、箱をみつけたヤギ飼いが中から取り出した物を海へ捨ててしまい…。
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ネタバレ近未来を舞台にしたSFブラックコメディ「魚が出てきた日」
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シネマの風さん-2023-03-01-DVD/CDレンタル
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ネタバレ近未来を舞台にしたSFブラックコメディ「魚が出てきた日」
この映画の冒頭、スペインのフラメンコダンサーが登場して「原爆が落ちるのはスペインだけとは限らない」みたいな歌を唄う。
そして、舞台はギリシャの貧しい島に移り、その上空で爆撃機がトラブルを起こし、トム・コートネイとコリン・ブレイクリーのパイロットは、積荷の核爆弾2基、高濃度の放射性物質を閉じ込めた金属製の箱をパラシュートで落下させ、自分たちもその後を追って飛び降りる。
この件は、1966年1月17日、スペインのパロマレスという村の上空で、4基の核爆弾を搭載した米軍のB-52が事故を起こしたが、爆弾はパラシュートで落とした為、事無きを得たという事件が、実際に発生していたのだ。
この1年後に、その事件をいち早く頂戴して、近未来を舞台にSFブラックコメディに仕立てたのがこの「魚が出てきた日」なのだ。
二人のパイロットは、当局と連絡を取ろうと右往左往。
違うルートで墜落の情報を得た当局の連中は、ホテル業者を装って島に乗り込み、開発という触れ込みで島の一部を買い取り、爆弾と金属の箱探し。
どうにか2基の爆弾は回収出来たが、最もヤバイ金属の箱がどうしても見つからないのだ。
その箱は、貧乏な羊飼いの夫婦がこの箱を発見し、お宝に違いないと思い、こっそりと家に持ち帰り、開けようとしていたのだ。
真っ赤に日焼けし、パンツ一枚の姿でお腹を空かして、うろうろする二人のパイロット。
ド派手なリゾートファッションに身を包み、その状況をエンジョイするホテル業者に化けた兵士たち。
そんな彼らの出現に、島の未来を確信して浮かれまくる村人たち。
新しいリゾート地登場という情報を得て、徒党を組んで詰めかける観光客。
そんな様子が、過剰過ぎるほどデフォルメされたマイケル・カコヤニス監督の演出で描かれる。
一応、舞台が近未来なので、衣装も未来仕様だが、今見るとシルク・ドゥ・ソレイユっぽいサーカス風で、派手過ぎて滑稽なくらいだ。
こういう描写が長いので正直、観ていて疲れるのだが、羊飼いがひょんなことから金属の箱を開ける方法を見つけたあたりから、そういう疲れが吹き飛ぶような展開が待っている。
とりわけ、原発事故が継続中の今の日本では、この展開はあまりにも怖すぎる。
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