映画『聲の形』 (ブルーレイディスク) 伝えたい’こえ’がある。聞きたい’こえ’がある。 退屈することを何よりも嫌うガキ大将の少年・石田将也は、転校生の少女・西宮硝子へ好奇心を抱き、硝子の存在のおかげで退屈な日々から解放される。しかし、硝子との間に起こったある出来事をきっかけに、将也は周囲から孤立してしまう。それから5年。心を閉ざして生き、高校生になった将也は、いまは別の学校へ通う硝子のもとを訪れる。
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ネタバレ血を流せ、お前は生きてる
先日の金曜ロードショーを観て知った方は多いと思うが、聴覚障害を患う女の子と彼女を執拗にイジメていたガキ大将の恋というのがテーマである。
彼らや、その回りの人物、大人たちが紡ぐ表現や言葉が感動を呼ぶという呼び声が高くあるが、自分はそういう見方を感じていない。
自分はこれは恋愛映画よりも一つのクライム映画、ある種のバイオレンスムービーだと思っている。なぜならば見方を変えたら「事件の加害者と被害者が恋をした」という目線に置き換える事が出来、それが過去から現在進行形として進められているからだ。
将也が持ち続ける過去に起こした硝子への行為へのケジメの取り方、硝子のやり場のない感情の持っていき方として自らの死を挙げ、そこへ墜ちていこうとする描写や、再会したかつてのイジメの共犯者であった植野や川井が出す利己的な駆け引き、島田の裏切り、将也と硝子の夏休みのデートの描写などは北野武監督の映画を彷彿させ、構成的には『HANA-BI』や『ソナチネ』をも感じさせる。
一応ストーリーはハッピーエンドとして結末を迎えるが、自分としてはどこか納得が行かなかった。
過去の清算は済んだとしても、植野との決着が済んでおらず、また硝子の投身自殺未遂への清算が済んでいないのだから。
また個人的な余談だが、ある日本のバンドの楽曲にはこのアニメ映画を意識して作られたのではないかと匂わせるMVがある。
そこではイジメ、孤立、自殺といった描写が描かれ、歌詞の世界観もこのアニメ映画ととても共通する場面が見られる。
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su-su-muさん-2020-08-04-DVD/CDレンタル
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