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一般的な日常性に潜在する恐怖と戦慄を描いた原作を野村芳太郎監督が画期的な映像技法を駆使した野心作。とある平凡な中年サラリーマンが、偶然に幼馴染みの女性と再会した。男は彼女に惹かれ、自然の成り行きで愛欲を重ねてしまう。そんななかで、男は6才になる自身の子供から、敵意のようなものを感じはじめる。やがて男は突飛な幻想に悩まされ、遠い過去の殺意なき殺人を告発することになったのだが…。
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平均評価4.75
総評価数4(4件のコメント)
6歳の子供に殺意はあるのか。
F-14 Tomcatさん-2007-04-16-DVD/CDレンタル
9人が参考になったと投票しています。
人間心理のトリック
パーティクルワークスさん-2010-06-14-DVD/CDレンタル
4人が参考になったと投票しています。
ともかく、岩下志麻が奇麗!!
輪外さん-2012-03-26-DVD/CDレンタル
1人が参考になったと投票しています。
ネタバレ松本清張の映画化の常連のベテランたちが結集して作った「影の車」
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シネマの風さん-2023-04-10-DVD/CDレンタル
0人が参考になったと投票しています。
6歳の子供に殺意はあるのか。
男は昔馴染みの女に出会いその女の家に通うようになる。その女は少年と母子2人で暮らしていた。
男が家に来る時はいつも少年は奥の部屋に早く寝かされた。いままで母と二人きりで睦まじく暮らしていた少年は母を奪った男に殺意を抱くようになる。そして・・・。
どこにでも起こりうる、誰でも経験しうる、日常の中でのサスペンスが松本清張の社会派推理ですが、これはその典型。
映像もかなり凝ったものです。最初に見た時はかなり衝撃的なほど印象に残りました。お勧めの清張映画です。
F-14 Tomcatさん-2007-04-16-DVD/CDレンタル
9人が参考になったと投票しています。
人間心理のトリック
パーティクルワークスさん-2010-06-14-DVD/CDレンタル
4人が参考になったと投票しています。
ともかく、岩下志麻が奇麗!!
野村監督作品は、当たり外れがあって(まあ、当たり前
だけど)、本作は「大当たり」。
あの頃は、ミニ・スカートが流行っていたのか。
中身がぎゅっと締まっていて、テンポよくストーリーが展
開。あんな美女に誘われたら、誰だって、コロリです。
小川真由美も、奇麗だったなあ。
乳首は見せなかったものの、なかなか熱い(?)ラブ・シー
ンもあり ― いまどきの女優も、あれぐらい、やってほしい
もの。
浜島幸雄(加藤剛)の罪状は、どうなるのか。実刑を食ら
うことはないだろうけど、会社は当然、クビだろうなあ。
そして、 小磯泰子(岩下志麻)とは … 。
なかなか、余韻の残るラストでした。
輪外さん-2012-03-26-DVD/CDレンタル
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ネタバレ松本清張の映画化の常連のベテランたちが結集して作った「影の車」
昭和45年と言えば、大阪万博の年、戦後の高度経済成長期を虚心に駆け上がって来た人々が、慎ましくも衣食満ち足りて、郊外に新しい家を構え、精神的な踊り場にさしかかった頃だと思います。
そんな大多数の中の、普通の市民のひとりであったはずの、旅行案内所でこつこつ働く浜島(加藤剛)が、再会した幼馴染みの泰子(岩下志麻)と、ほんの出来心で関係を結んでしまうところから、彼の平穏な日常にひびが入ります。
松本清張の小説にしばしば登場する、小心なくせに利己的で女や賭博に溺れてしまう小市民の男を、加藤剛が絶妙に演じていますね。
単調な会社勤めや社交好きのかまびすしい妻・啓子(小川真由美)との毎日にも、ややうんざり気味の浜島は、夫と死別して6歳の男児・健一を抱えながら、女の色香を持て余している泰子に、ずるずるとのめり込んでいきます。
この真面目に遊ばずにやってきた無趣味な男が、色欲にのめって、羽目を外したらどうなるか?
その歯止めの効かぬ危うさを加藤剛は、繊細な演技で表現しますが、一方の岩下志麻のこの頃の妖艶さもただならないものがありますね。
この二人が、子供そっちのけになっていく薄情さも、それを埋め合わせようと、とってつけたようなサービスをする姑息さも、そのひとつひとつが、実にきめ細かく描かれており、健一が殺意を帯びる前提が周到に築かれていくのです。
そして、健一が浜島に仕掛ける毒饅頭やガス漏れといった、ちょっとした子供の殺意が、リアリティを帯び、それが自らのトラウマと符号した浜島は、ノイローゼ気味に健一に恐怖を覚えるのですが、ここで開陳される浜島の幼児期の回想=「潜在光景」の描写は、実験的でありつつ、物語の求めるイメージと見事に合致していると思います。
撮影監督の川又昂は、カラーのマスターポジとモノクロのネガをずらして重ねるという着想をもって、まさに虚実の皮膜を映像として具現化して、我々に見せてくれるんですね。
この映像効果によって、幼い浜島が、健一とまるで同じ理由で伯父(滝田裕介)を断崖から落として絶命させた記憶が、まがまがしさと美しさのないまぜになったイメージで鮮烈に描かれて、この映画のピークをなしていると思います。
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シネマの風さん-2023-04-10-DVD/CDレンタル
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