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鶴田浩二、高倉健、菅原文太、若山富三郎、松方弘樹ら、東映任侠オールスターが勢揃いした任侠ドラマ。明治中期の北九州・若松。この一帯を縄張りに持つ睦会宗家の総長・浦田が引退したことを発端に、跡目をめぐる熾烈な抗争が勃発する。
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ネタバレ「博奕打ち」シリーズの第十作目で最後の東映オールスター作品
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シネマの風さん-2023-03-20-DVD・Blu-ray(通販)
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ネタバレ「博奕打ち」シリーズの第十作目で最後の東映オールスター作品
鶴田浩二、高倉健、若山富三郎、菅原文太、松方弘樹、伊吹吾郎、そして、ヒロインに浜木綿子。
この作品は、「博奕打ち」シリーズの第十作目で最後の作品。
このシリーズは、三島由紀夫が絶賛した、悲劇に収斂していく最高傑作「博奕打ち 総長賭博」があるし、任侠路線の男の映画の中で、「総長賭博」の山下耕作監督が、「博奕打ちいのち札」の傑作まで撮っているんですね。
炭鉱で賑わう北九州の若松という小さな町、そこで街の親分として君臨する若山富三郎、そして、石炭を運ぶ川人足たちを束ねる鶴田浩二、狭い町で人足が、手慰みで行う博奕の上がりで対立する二人の間で、兄弟分で二人の仲を収めようと必死にもがく高倉健。
この兄弟分三人の不幸な運命をもたらしたのは、大親分・辰巳柳太郎が、実子の高倉健を二代目に据えずに、若山富三郎に二代目を継がせようとしたところから、悲劇が転がり始める。
普通にこう言った任侠映画では、所謂、善玉組織と利権に向かって横車を押してくる悪玉組織との対立の中で、善玉ヒーローが、奥歯噛み締めて我慢する姿と、その我慢が限界を迎えての爆発に、カタルシスが生まれるのがテキストパターンになっている。
ところが、この作品は、若山富三郎と鶴田浩二の二つの組織の対立がメインプロットではあるものの、単純な善玉悪玉の対立抗争ではなくて、若山富三郎の組織に属する若頭役の松方弘樹が、親分へのどこか同性愛的な匂いもあるような、彼の忠誠心は、辰巳柳太郎親分が血を分けた親子の私情を捨てて、”任侠道”を貫いたのと反比例する様に、親分愛から”任侠道”を逸脱していく。
それが、彼に悪役という印象を与える結果となっている。
また、自責の念に駆られて自害する高倉健を除いては、闇討ちに遭う鶴田浩二の弟・菅原文太、伊吹吾郎、そして、大親分・辰巳柳太郎も松方弘樹の犠牲者だが、一番の犠牲者は、彼の親である若山富三郎に他ならない。
若山富三郎は、松方弘樹の行動への負い目を背負って、鶴田浩二と最終的に対峙していくわけで、鶴田・若山・高倉の三人は、複雑な”運命の糸”に紡がれ、ラストの悲劇へと導かれていく、見事なペシミスティックな作品だったと思う。
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