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ダランダランさん

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  • 人生は机上の空論ではありえない

     端的に言えば善悪の彼岸から一人の人生を描いて見せたということができるだろう。人生は神と悪魔、善悪といった単純な二元論に還元できるはずはないしまたその枠組みの中で何事かを成就できるはずもない。様々な因縁の絡まりあいの中で人は因となり果となり図らずも善をなし悪をなし正を誤を為し人生を人生たらしめていくのだから。
     なにはともあれ何事かを達成し成就するために命がけで一所懸命努力し前進するものだけが、道を切り開き、新たなものを構築していくのは間違いない。その方法や手段の是非や正否、倫理を括弧に入れての結論ではあるが・・・。

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  • 貫禄 大人の映画

     白人による既得権益の壁を強引に壊して新規参入を果たす黒人麻薬商人、純粋な正義感から正義を行う法の番人、二人の主人公が図らずも達成するのは市場に於ける平等と法の下の平等である。
     

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  • やわらかい手

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    凡夫凡婦といえど

     追い詰められた人間は様々な可能性、才能を開花させるものである。勿論それらは負ではなく正の方向に作用することが望ましいわけで、そうなれば逆境を乗り越えていくことも可能だろう。イギリス中産階級最下層に位置するだろう主婦という存在にあっても斯くも豊かでほほ笑ましいドラマや物語を内包させて居るのだ。そして恋愛がすべてだとは言わないが、無意味で無価値な人生にあって恋愛こそは、老若男女を問わず生きがいと喜びをより多くの人々にもたらす動力源でもあるはずである。
     もしかすると、このありふれた主婦のひとりは、これから本当の自分の人生を歩み始めるのかもしれない。一個の人間として自立して・・・。

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  • わくわくドキドキハラハラ 傑作 これこそ映画の中の映画

     リドリー・スコットの作品中、五指に入る秀作。内容は『キングダム・オブ・ヘブン』と同じくイスラム世界との敵対と友情を描いたもの。リドリーによる米国(ブッシュ政権)の中東政策批判と考えていいだろう。中東政策に関しての駄目なところを圧縮したような人物をラッセル・クロウが、一方、対イスラムの将来的可能性を一身に示す人物をレオナルド・ディカプリオが好演。見逃すのはもったいないこと。是非御覧あれ。

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  • ドラキュラ伯爵の故郷にようこそ

     全編美しい民謡に彩られた美しい作品 訳詞がシンプルで実にすばらしい 社会生活がどんなに複雑さを帯びても人間の生は単純で簡潔なものなのだ。死にたくなったら辺境に行きたまえ そしてそこで土に触れたまえ さすれば生死など問題の外になるだろう。そんな簡単な分けないか。・・・。

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  • 批評精神ゼロ

    負け犬どものささやかな幸福を描くだけでは同情は得られても知性を喚起することはできない。怨恨ではなく怒りを忘れた負け犬は真の負け犬なのだ。それにしてもシャーリーズ・セロンの美しさは勃起もん。

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  • テッセラクト

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    斬新な手法?野心?

    同時進行の複数のストーリーをそれぞれに表すということはその成否はともかくとして既存の作品でもいくつか試みられてはいる。しかしこの作品の試みはもう少し野心的である。遍在者、神の眼差しなら複数のストーリーを同時に捉えることが出来るだろうが人間のそれが捉えることが出来るのはその時その場での一個の物語だけである。この作品はそれに留まらず「神の目」にあって「人間の目」が見落としたもの即ち各ストーリーが隣接し重なり合う部分を時差を置いてではあるが映画に付加したのである。それによって「映画化された現実」の現実性をより高めようとしたということだろう。少々見にくいがその努力と「神の目」に近づこうとした野心は評価されて然るべき。さすがフランソワ・オゾン。

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  • ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ9番

    トルストイの解釈ということになるだろうが第一楽章の解釈としてはそれほど見当違いなものではないだろう。実際に音楽を聴けば分かるように女と男の恋の駆け引きを思わせる激しい旋律がタンゴさながら身をくねらせているのだ。しかし第二・第三楽章になると緊張感は失せて疲労感や自嘲気味の内省と諦念がそれに取って代わる。そう、たぶん彼はふられたのだ。

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  • 素粒子

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    僕らの運命は素粒子レベルで決まるらしい

    この映画では宿命と運命の区別、必然性と偶然性の区別が為されていないが、僕らの人生のおける幸福・不幸は素粒子一個の作用によって左右されているということは十分にありえることだろう。

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  • レッスン!

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    だんすだんすだんす

    ダンスは最高 だがストーリーは糞 ダンスは最高 だがストーリーはクソ ダンスは最高 ストーリーは・・・

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  • リーピング

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    共同体の犯罪と神の怒り

    共同体は同質でないものすなわち異なる者や他なる者を排除することでそこの秩序を維持しあるいは更新するのを常とする。たとえばイエス・キリストはある意味ユダヤ共同体から排除された者でありユダヤ人はナチスによって、「いじめられっこ」は「いじめられたくないこ」によって排除される者である。つまり村八分もスケープゴートも人類に普遍的な暴力現象なのである。一見共同体の論理からすれば「是」と見える事も観点を変えれば「非」であるのは間々あること。皆さんも注意されたし!こうした悪質な暴力には時には断固とした対応が必要である。この映画では神の怒りの鉄拳が炸裂、そして全滅。good これぐらいしなきゃ反省しない,人間という生き物は。

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  • ヴィーナス

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    笑えるぜ

    タナトスの存在を除けば生の目的は、性を最大限享楽することにある。男であることの喜びを与えてくれる存在こそヴィーナスということになるだろうが、実際のところそんな理屈は男の側のものでしかないのかもしれない。オットー・ヴァイニンガーが言うように性も女も男の都合で捏造された幻想なのかも。つまり女は存在しない。

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  • 泣けるぜ

    いまさら言うまでも無いがこの世に争いと暴力をもたらすのは男根と自己陶酔的理性である。その陰で女たちは時に生け贄にされ時に虐げられ時に抑圧され続けてきたのだ。しかし非力な女たちも、か弱い弱者たちも力を合わせれば苦に満ちた過酷な現実を乗り越えていくことが出来る。もう男根を振りかざすだけの馬鹿野郎はいらない、男根を膨らますことが政治だと勘違いしているアホな権力屋もいらない。小さい男根を大きく見せようとする小心者も要らない。あらゆる糞野郎どもをこの世から一掃しよう!!!。しかし誤解してはならない女性性の解放とは男の真似をしたがる女を肯定することではないし女の社会的地位を単純に高めることではない。フェミニズムとは優しさ、慈愛、寛容の内にすべての生命が共存しあえる世界を育むことであろう。

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  • 臥龍?

    物になる前の物書きほど悲惨な物は無い 何故なら彼は無能無才であるばかりでなく社会への適応能力すら欠いているからだ 否 逆に言えばこの適応能力の欠如 世界に対する違和感こそが彼の唯一の才能であり彼を彼たらしめるものなのだ

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  • 左利きの女

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    不毛にして豊かなるこの世

    ヘルダーリン曰くところのゲルマニアの「鉛色の空」が美しい 己の己たる所以を知らず生に迷う人々を優しい眼差しに収めた〈小津安二郎〉の写真の前で繰広げられる人生 小津の映画を観る人生 いまここを見出し、いまここから始まる人生 そして左利きだったかどうか見落とした僕の人生・・・

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  • トランスアメリカ

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    ほのぼの

    切っても切れぬDNAの縁 選べぬ親選べぬ子 人生は既に人生なのである 異質な親子に幸あれ!

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  • アイス・ストーム

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    家族とは?

    例えば稀代の傑作「オール・アバウト・マイ・マザー」は血縁や同質性を超えたところに成り立つような赤の他人同士の絆による家族・社会というものを描いてみせたがこの作品は似て非なる。たぶんアメリカ合衆国を念頭にしたのだろう、ベクトルのばらばらな多様性の表れとしての一家族が崩壊の危機を「雨降って地固まる」式に乗り越え、より強固な絆を確認しあう姿を描いたとも言えるしあるいは西部開拓以来の癒しと安らぎを与えてくれる帰るべき場所としての故郷、家族の様を描いたと見ることも出来るだろう。何れにせよ前者に有って後者に無いもの、異種異質の結合にあって同質的なものの結合に無いものとは現実であり生身の他人である

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  • EXIT イグジット

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    少々うんざり

    上の空で見ていながらいささか無責任な一言
    率直に言って多重人格なるものはフィクションだろう。
    横に並列する複数の人格が折々にそれぞれ出現するというのはテレビの見過ぎ以外の何ものでもない。古来より一人の人間に生じうるこの類の存在は横軸ではなく縦軸すなわち自己対自己の関係が発展し、ある種の天恵として生じる〈コギト〉だけである。これのみが現実

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  • プルートで朝食を

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    二ール・ジョーダンベスト作品

    傑作「all about my mother」に勝るとも劣らぬ珠玉の一品 愛に飢渇するゆえに愛を与えるものに同一化しついには愛それ自体へと変貌する主人公 ゲイの道こそ中の道、feminineなる仏の道 場所柄オスカー・ワイルドの「幸福の王子」を連想させる 「真剣の反対は遊びではなく現実である」ーフロイトー「英知においては悲観主義者、しかし意志においては楽観主義者たれ」ーグラムシー という言葉を思い起こさずにはいられない とにかく元気が出る映画

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  • 今日のブッシュ政権の所業に酷似

    「ブレイブ・ワン」と比較してこの作品には明らかに不健全なイデオロギーが横溢している。 同じ復讐の是非を問う作品だがアメリカ特有の「攻撃性」が「正義」の名のもとに一人歩きしているのだ。人間の潜在的攻撃性と正義という理念の結びつきは銃所持社会と巨大兵器産業そして警察的軍事国家の積極的容認という事態に至るだろう。現にアメリカとはそれらを是とする国家なのである。サリー演じる母は理性的な夫の忠告にも耳を貸すことなく十分な証拠のない容疑者に対する復讐の準備を独善的にもはじめる。冤罪である可能性がある段階から無分別・無思慮にも彼女は行動をエスカレートさせる。幸い冤罪でないことが後に明らかになり胸をなでおろすことができるのだが亭主を無視しついに復讐を遂げた彼女の肩を無視されたエドが抱き寄せる最後のシーンは家族や夫婦の絆の再構築ではなく反対にそれの亀裂と破綻を意味するのだと強く思うのでした。

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