イントゥ・ザ・ウッズ

ディズニーブランドとジョニー・デップの宣伝だけで多くの観客を集めた駄作
正直、これにつられてしまった人も多いんじゃないでしょうか
何が言いたかったのかもわからない
一本審の通ったシナリオがない
見るのはやめておきなさい

これは一体どうした事でしょう。ディズニーがおかしくなった？
赤ずきん、シンデレラ、ラプンツェル、ジャック・・・ミュージカル作品。
ハッピーエンドで終わらせておけば・・・はっはーでまだましだったのに
「本当の童話は怖い」まで出してしまうのはいかがなモノかと・・・
進撃の巨人の物まねまで出てきてしまっては・・・唖然！
劇場で観てしまった方が気の毒で仕方がない、そんな訳のわからない製作ディズニーの
駄作としか言いようのない作品でした。

まず、「ハッピーエンドのその後」を描いたものではありません。
シンデレラの靴に義姉たちがむりやり足を押し込むためにつま先やかかとを切り落とすというのは本来のシンデレラの物語にあるエピソードをなぞったものですね。
ただ、ホラーもののような切り落とす直接描写はありません。
まあ、今の時代、グロい死体が画面に登場する海外ドラマなんかが溢れているから、それに比べれば描写としては大人しいものです。
グリム兄弟がおとぎ話収集の過程で物語を改変したのは有名ですが、本来おとぎ話には恐ろしい話が多いようです。
そうしたおとぎ話に潜むダークな部分を活かしつつ、色々な物語の主人公の運命の糸が絡み合ったらどうなるか、というのがコンセプトみたいですね。
これ、宣伝も悪いと思う。ロードショーの時もファミリー向けみたいな感じでしたし。
それぞれに思うところがあり、自分は悪くない、誰かのせい、誰か助けて、と祈ります。
劇中何度も登場する「I Wish」は清らかな意味ではなくそうした独善的な願いも含んでいる気がします。
それが、自分を抑えて他と強調することに目覚めた時、何かを成し遂げる事が出来る。
そうして成し遂げた事は物語として語り継がれていくだろう。。。って事だろうと思います。
タイトルがフォレストでなくウッズなのは劇中のセリフ（歌）にもある通り瞬間瞬間が連続して時間となっていくという事を一本の木が密集して森を形成している事になぞらえてるんですね。
それと、一人一人の人間が集まって群れや家族になってゆくという意味も含まれるかも。
このような複雑なプロットを見事にまとめ上げたベテラン・ロブ・マーシャル監督の手腕は見事だと思います。
充分楽しめましたし、ストーリー、というか何を描こうとしているのかをきちんと理解していれば最後のパン屋が物語を自分の子に語るシーンは泣けます。(T_T)
ある種ループもので、ラストシーンは冒頭に繋がってるんですね。
。。。ただ、ラスト直前の展開が急ぎすぎていて短絡的になっている事は惜しかった。
それに、一番可哀想なのは旦那を殺された巨人女だろ～って気がしますが。
許してあげるべきじゃ、ってひとことの伏線を回収せずにストレートに行っちゃったのが引っかかるので、星ひとつマイナスして4っつ。