ソイレント・グリーン

2022年、ニューヨークシティ。　人口４億人。
海中プランクトンで作った奇跡の高栄養食品です。
人口が多すぎるため配給制になります。配給は火曜日です。

マンハッタンだけで失業者が2000万人、　我々も失業するぞ。
科学という魔術が水を汚染し土壌を汚して動物や植物を殺した。
昔は肉が買えた。卵も本物のバターも、新鮮なレタスも。
年中この暑さじゃ生物は生きられんよ。
温室効果で　全てが燃え尽きる。
環境破壊で　海も壊滅した。

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1973年作　リチャード・フライシャー監督。

2022年が舞台のディストピア映画の名作。
「十戒」「猿の惑星の」チャールトン・ヘストンと、「犯罪王リコ」「スカーレット・ストリート」
などで知られる名優エドワードGビンソンの渋いコンビが描き出す、地球終末の物語。

環境の温暖化の所為なのか、市中は砂埃だらけで　人間は街路に溢れ返っている。
増え過ぎた人間が、ブルドーザーで路上から排除される。
生の野菜など生鮮品は非常に高価となり、特権階級の者だけがそれを嗜む。
市では、ソイレントイエローやオレンジ、クズ、ソイレントパンが売られている・・・

最後に元大学教師のソル（EGロビンソン）は、「ホーム」と呼ばれる公営安楽死施設に向かう。
現実の我々の社会には公営安楽死施設は何故か存在しないが、こういうものが出てくるのは
映画でも珍しく、非常に特色ある印象深い作品である。
ソルは白衣の者達に導かれ、白亜の部屋で安楽死薬を飲むと、大スクリーンに囲まれたベッドに横たわる。
そこでは、過去に失われた地球の様々な美しい情景がベートーベンの「田園」と共に映し出されるのだった。　失われた過去に涙しつつ、最期を迎えるソル。

その遺体を追跡するソーン（ヘストン）は、遺体がトラックで処理工場へ運ばれ、ソイレント
グリーンへと加工されるのを　目撃するのであった。
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現在の世界人口は約７４億人と言われているが、これは1930年の20億人の3倍以上に当たる。
戦国時代の1600年頃迄などは、人類は5億人程度しか居なかった。
急速に人口が増えだしたのは1700年代からだが、この地球人口は、今後一体幾らまで
増えていくのであろうか・・・・・
何のビジョンもなく「成長」の一途を辿る世界に　一抹の不安を覚えるのは私だけだろうか・・・・